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2015年1月期テレビドラマベスト5

 投稿者:練馬  投稿日:2015年 6月16日(火)17時03分10秒
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  締め切りを過ぎてしまって申し訳ありません。

1:NHKBSプレミアム 徒歩7分
主人公は心の病を持っている。そのことをNHKの番組サイト(現在は閉鎖中の模様)でスタッフがかなりはっきりと示唆していたのですが、オンエアされた作品内では後半に行くにつれぼかされていて、つまりこの作品の肝ともいえる、登場人物同士のかみ合わない会話が、何によるものかという点があいまいになってしまっていました。とはいえ、起承転結や原因と結果がはっきりしている、言い換えれば答えが見え見えなドラマが多いなかにあって、この作品は「現実」のあいまいでもやもやしたあの感じを、物語のスパイスではなく主たる題材として正面から描いた点で画期的でした。何より面白かった。

2:NHKBSプレミアム だから荒野
序盤は主婦の自分探しのロードムービーと見えたのですが、後半、長崎原爆の記憶という問題がクローズアップ。今度は社会派作品になるのかと思いきや、主人公の引き篭もりの息子が被爆者の老人との交流をきっかけにして社会との接続を回復し自らの行く道を見出すきっかけになる。さらにそのことで主人公も一人で生きていく腹をくくる。というふうに、戦争体験という「大きな物語」と現代の登場人物のミニマムな生き方をリンクさせた、近年ではあまり見ない類の作品でした。

3:TX 山田孝之の東京都北区赤羽
このドラマには赤羽の住民という人たち、「素人」っぽい人たちが多数登場し、ハプニング的な「暴言」もたくさんあります。この点からはドキュメンタリーと見えますが、主人公の「山田孝之」が現実とはちょっと違う架空の設定のようなので、やはりフェイクドキュメンタリー、いや、はっきりフィクションだと考えます。いうなれば往年の佐々木昭一郎作品の亜種ではないでしょうか。そのようなものとしてみると、毎回起きるゆるい出来事やふつうのドラマではまずない衝突は、やはり面白かった。ただこの手は二度も三度も使えるとは思えませんが。

4:NHK名古屋 全力離婚相談
離婚したい女性専門の弁護士事務所、つまり男に苦しめられた女たちのドラマなのに、ほぼ毎回、女のほうが自分が悪かったと反省する。いくらなんでも都合よすぎ。なかでも、依頼者以上にやたら反省する主人公が、弁護士とは思えないくらい情緒的なのですが、反面、この激しい情動が、物語を牽引し、独特の力強さをもたらしていました。

5:CX 問題のあるレストラン
登場人物がクセのある独特の話し方、いわば(脚本担当の)坂元裕二語をしゃべっていて、作り手の道具のよう。エピまでもが時折観念的に思えてしまったのは残念でした。とはいえ、作品中で扱われるセクシュアル・ハラスメントは、その一つ一つが取材に即したリアリティのあるもののようです。セクハラを正面から取り上げ、それが与える精神的な痛手までを掘り下げて描いたという点で連ドラではまれな作品だと思います。また第6話で、奈々美(YOU)がたま子(真木よう子)に、たま子の友人が受けたセクハラについて訴訟を起こすべきと話す、その会話と重ねて、買出し帰りの結実(二階堂ふみ)、藍里(高畑充希)、千佳(松岡茉優)が、代々木公園を通る場面がカットバックで挿入され、バックでシューベルト(ピアノソナタ第21番変ロ長調)が流れるシーンは忘れられません。

次 NHK 限界集落株式会社
リアリティという点では、成功までのプロセスがいくらなんでも早すぎ、安易過ぎ。それでも終盤の、村おこしの事業でいったん村が再生し、しかし、過疎の村の村おこしを題材にしたドラマは時折目にしますが、疲弊して挫折してしまうまでをも描いた作品は、そうはないもので、この展開で個人的印象はかなりアップ。


◎そのほかの作品
TBS 流星ワゴン
死んだ人間が現世にとどまっていて、年端も行かない子供までもが成仏成仏と何度も言って、いったいどういうドラマなんだと思ってしまいます。また、自分と同年齢で気力体力ともに充実したオヤジが現れ、始終耳元でガーガー言っているなんて、考えただけでもうんざり。と言いつつも、こうやって話題にすると、今でもチュウさん(香川照之)の 口調がまざまざと思い出され、ついつい真似までしてしまうのは、やはりこのドラマが印象に残る作品ということ、いや、わしゃあ、このドラマが好きなんかいのう(笑)。

NHKBSプレミアム アイアン・グランマ
おばさん二人を主人公にした本格的なスパイ・アクションもの。面白かったのですが、失礼ながら二人のベテラン工作員を演じたのが別の人だったらもっと前のめりになって見たのにな、とポツリ。それにしても、加藤晴彦を連ドラレギュラーで見るのは何年ぶりだろう。

TX 怪奇恋愛作戦
脱力系ギャグがたんに寒いだけというありがちなパターンでしたが、最終エピの、それまでのゆるい語り口のまま、無限ループに陥ってしまうという結末は印象的でした。

NHKBSプレミアム その男、意識高い系。
いまどきないだろというくらいの主人公のテンションの高さにかなりびっくりでしたが、サークル活動的お仕事ものとしては楽しめました。それにしてもあの会社「早乙女会計ソフト」って、まともな人が新入社員から社長に至るまで誰もいないんだ。そらあつぶれますな(笑)。

TBS まっしろ
セレブ専科の病院であることがかならずしも生かされていなかったような。また井上由美子作品にしては、物語がどの方向に収斂するのか、いまひとつわからず、ぼんやりした話でした。

CX デート~恋とはどんなものかしら~
古沢良太作品で、かつ、時間の異なる各エピをシャッフルして時系列を複雑にしたという、大好物な構成なのにいまひとつ楽しめず。私などは題材からしてCX『お見合い結婚』(2000)と比べてしまうのですが、あちらにはメインの二人それぞれの友達が三人ずついて、彼ら彼女らが何かというと集まってああでもないこうでもないと意見を言って物語を面白くしていた。おまけにこの友人間で新たな恋愛関係が発生して、事態をより錯綜とさせていました。しかしこの『デート』の場合、メインの二人が社会性に欠けるという設定のため、そういう人間関係の横方向へのふくらみは望むべくもなかった。幽霊(ヒロインの亡母)役の和久井映見さんの奮闘だけではちときつかったかな。ただ、ヤンキーでバイオレントな国仲涼子さんという珍しいものを見られたのはよかった。

EX 相棒 season13
バットマンもの映画『ダークナイト』まんまの最終話「ダークナイト」で明かされたカイトくんの正体には、やはりびっくり。相棒がカイトくんになってからは、かつてほどは見ていなかったのですが、ちゃんと伏線張ってあったのかな。また、次のシーズンで、無期停職になった右京がどうなるか、そして相棒が誰になるかも気になります。

NTV 学校のカイダン
広瀬すず! ちなみに映画『海街diary』も広瀬すず!

EX セカンド・ラブ
主人公がダンサー、クラシックバレエではなくコンテンポラリーのダンサーがというのが目新しかった。ところで2002年の大石静脚本、深田恭子出演作が『First Love』、2015年の大石・深田作品が『セカンド・ラブ』。ということは、2028年に大石・深田で『サード・ラブ』が(笑)。

NTV ○○妻
もったいつけた割には中身がなかったような。


◎単発作品
見たとはっきり覚えているのは以下の二作くらいでしょうか。ところでNHKの正月時代劇って、今年はなかったのかな。

NHK「LIVE! LOVE! SONG! 生きて愛して歌うこと」
阪神大震災の復興ソングのうさんくさい面をきちんと指摘する一方、最後はその歌を東北地震の被災者が胸を張って歌う。福島原発事故への批判もこめられている。女子高生と教師がつきあっていて性的な関係もあるとさらりと描いていたり、何かと規制が厳しくなっている昨今で、言いたい事をちゃんと言って見せたしたたかで腹の据わったドラマ。脚本・一色伸幸、演出・井上剛。

NHKBSプレミアム「私は父が嫌いです」
これまた一色伸幸作品。

SUN「神戸在住」
テレビドラマ版より十数分長いという映画版で見ました。原作はエッセイ的な漫画で、震災から四、五年後に、連載中のいくつかの回で震災について触れた回がありました。映画版のほうは、20年後の現在が舞台。東京育ちの主人公が大学入学のため初めて訪れた神戸の生活を楽しむという原作の基本を踏襲していました。そのなかに震災体験を持った人が登場し、登場人物の一人の死が描かれるというものでした。2003年のドラマ『ニトナツ』(KBS、SUNその他)を髣髴とさせる、海沿いの町らしい開けた開放感、神戸独特の空気がすばらしかった。



【部門賞】
お遊びです。

◎主演男優賞 山田孝之(山田孝之の 東京都北区赤羽)
今期ドラマの男性登場人物でもっとも強烈に印象に残りました。

◎主演女優賞 田中嶺奈(徒歩七分)
他者を理解できない人物という、精神的疾患の症例を連想させるキャラクターを好演。

◎助演男優賞 香川照之(流星ワゴン)
チュウさんみたいなオヤジには絶対近づきたくないのですが、いつまでも頭の中にあのだみ声が残ってしまって(笑)。ほかに、『問題のあるレストラン』でセクハラ&パワハラ上司、『だから荒野』でモラハラ&浮気夫。この二作で『あまちゃん』北三陸駅長の好感度をすべて失った(笑)杉本哲太さん。

◎助演女優賞 小野ゆり子(だから荒野)
昨年の『昨夜のカレー、明日のパン』もそうでしたけど、ちゃらんぽらんで無責任な人物を演じさせると絶品。

◎新人男優賞 濱田龍臣(だから荒野)
子役としては有名ですけど、そのイメージとはまったく違う引き篭もり少年を演じ、大人の俳優としてのたたずまいを初めて見ることができたので、新人として。

◎新人女優賞 広瀬すず(学校のカイダン)
今後に注目。

◎脚本賞 前田司郎(徒歩七分)
◎演出賞 中島由貴(徒歩七分)
片方の登場人物が何か意図があってものを言って、相手がそれを理解して同意なり反論するという、通常のドラマのパターンとは違い、片方が言ったことが相手に伝わらず、そもそも本人が何を言ったかよくわかっておらず、キャッチボールにならない「会話」が繰り返される。そのぎこちなさ、独特の停滞感をみごとに作品化していました。

◎ワーストドラマ
それほどひどいものはなかったように思います。
 
 
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